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ちょっと変わった都市伝説をまとめた、都市伝説大百科
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ある会社員(男性)が北関東の某都市に転勤を命じられ、東京からつい先日越して来た。


東京ではワンルームの小狭いアパートに暮らしていたが、地方の家賃相場は格段に安い。


都内で生活していた時とほぼ同等の家賃で憧れを抱いていたお洒落なデザイナーズマンションに入居することができた。セパレートの風呂にオートロック、収納も多くてロフトも付いている。







新しい生活にも慣れた頃、会社帰りに年齢の近い同僚と宅飲みをすることなった。
メンツは男3人、女性2の計5人である。


夜も更けた頃、酒と仕事の疲れで眠気が襲い、男達は床に雑魚寝、女性2人はロフトで寝ること・・・・



しばらくして「う~」という、うめき声が家主の耳に届いて来た。



悪夢にでもうなされているのか、女性陣が眠っているロフトの方から声が聞こえる。


ロフトは窓から離れているため夜になると部屋の中でも取り分け暗い場所になる。様子がよく見えないが何やらモゾモゾ動いている。



ロフトに居る一人は熟睡しているようだが、もう一人の女性は具合でも悪いかのように唸り続けている。



「大丈夫?」と部屋の主がロフトに近づいて驚いた。


女性は陰部を丸出しにして、ロフトの梯子(はしご)側に尻を突き出して這いつくばっていた。そして、苦しそうな声を上げている。


女性の素ぶりからすると部屋の主である彼の存在にまったく気がついていないようで、下半身を露出した姿で敷布団を力いっぱい握り「う~」と唸り続けている。


しかも、糞便を漏らしており、女性の周りには悪臭が立ち込めていた。



助けを得るためにもう一人の女性を起こそうとロフトの奥の方に目をやると、女性は壁側で眠っていたが、強い寒気でも感じているかガタガタと震えていた。


何かマズイことが起こっているのは確かなようで、とりあえずロフトに登ろうと梯子に足を掛けると、小さな何かに足を掴まれた。

それはとても小さい手で、ぬるりとして冷たい。


「えっ?」と、足元をみると小さな人型をしたモノが足にまとわり付いていた。


そして「オギャーオギャー!!」とすごい悲鳴ような声がこだました。



意識があるのはそこまでで、気づいた時には朝を迎えていた。


「この子寝ゲロしちゃってたからお風呂借りちゃったね」壁際でガタガタ震えていた女性が、もう一人の女性を介抱していた。


うめき声を上げていた方は精気でも吸い取られたかのようにぐったりして横になっている。



「○○ちゃんは漏らしちゃったみたいだからコンビニで下着買って来る。このことはみんなには内緒ね」そう家主に耳打ちして元気な方の女性は外に飛び出して行った・・・・


同僚達が帰り一人になると急に自分に部屋が怖くなった。


そして夜になると「オギャー!!」という声がロフトから聞こえて来きそうで、一人では部屋には居られなくなってしまった。



普段はロフトで寝ることはなく物置代わりにしていたが、確かにそこ上がると前々から陰気で寒々しい感じがしていた。しかし、自分の部屋でこんな恐ろしいことが起こるとは思いもよらなかった。



これは何かあると思い、近所の人に自分のマンションについて色々と聞き回った。すると恐ろしい事実が発覚した・・・・



数年前、その部屋では自殺があり、自殺者はお腹に子供を抱えた若い女性であった。

女性はロフトから子供産み落とし、その後自らの命も絶ったそうだ。



飲み会の晩、彼女とその子供の霊もしくはロフトに残る思いが年齢の近い同僚女性にのり移ったのではないだろうか?


とても部屋には住んで居られなくなり、会社員はそそくさと引っ越して行った。
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